皆、何か気を使ってる？



「…はるちゃん、ごめんね。」


「は？何で楓加が謝んだよ。意味わかんないんだけど。」



あれ、はるちゃん怒ってる。

やっぱり菊川さんに着いて行ったこと怒ってるのかな？



「…あのね、はるちゃん！あたしいつも皆に守られてばかりだから守りたかったの。」


「…マジで馬鹿じゃねーの？
あのさ、もし死んでたらどうしたの？」



…あたしが死んでたら？



「それは運命なんだな、って感じる。」


「楓加、おまえ何もわかってない。」



何もわかってない？
あたしは、あたしなりにわかってる。



「…楓加、残された人達の気持ちを考えたことあんの？」


「…へ？」



残された人の気持ちなんて、
あたし考えてなかった。


もし、あたしだったらって考えただけで
すべてが怖い。



そして、きっと前に進めないんだ。




「おまえがどれだけ周りに大事にされてるかわかんねーのかよ！」