遙side





確か、さっきの楓加のクラスの時間割は
英語表現だっけ。


西原先生確か、出張だったはず。
ってことは課題の時間だったか。



「って、あいつの髪留めあるし。
持って行ってやるか。」



準備室を出て、楓加のクラスに向かった。

が、肝心の楓加がクラスにいない。
いや、今課題の時間だよな。



「冴木〜、楓加どこ行った?」


「トイレ行くって言ってから15分たった。帰り遅いから見に行ったら誰かと学校出て行った。」



そう言いながら課題を進めてた。



「誰か…。って、まさか。」



急いでスマホを開いて楓加の位置情報を確認した。


多分、俺の予想が正しければ菊川。



「…1人になるなって言ったのに。」



次の授業は課題するとして、
兄弟達に一斉メールをしておこう。


今の楓加の位置は中央通り。


俺は急いで学校を出た。



菊川と楓加が会っているということは
菊川が何をやらかすかわからない。


前は忠告だけだったみたいだけど。



同じ過ちを繰り返したくない。



もう、
あんな思いはしたくないしさせたくない。