『ふうね?はるちゃんのお嫁さんになるの!』



…なんて言ってたよな。
もう1回言ってくれないかな?



「…楓加、大丈夫か?」


「うん。…ごめんね。」



何故か、気まずい展開。
俺と兄妹じゃないことがわかったからか?



「はるちゃん帰らなくてもいいの?」


「…今日は泊まれって母さんに言われたから帰らないよ。」



楓加は『え。』というような顔であたしを見た。そんなに、嫌かよ。



「…ごめんね、はるちゃん。」


「気にすんなって。」



逆に俺が嬉しいんだよな。
今日1日一緒にいてられることが。



「さっきはあたし色々混乱しちゃって。」


「…ん?」


「あたし、2人の子どもじゃなかったんだね。それに4歳の時の記憶って、今思えばあまりないかも。…馬鹿だね、あたし。」



そう言いながら泣き出した。
涙の粒が頬をつたっていく。