お迎えにカノン様まで来る始末…

主よ…一体何を考えてらっしゃるの?


『晃司さん…?何処かお出かけですか?』



カノン様が来てから3日目の朝の事だった。


何やら晃司さんが、お出かけになるらしぃ。

いつもは、家に居る方なのですが、珍しい事もあるものです。


「今晩は、遅くなるから飯いらねぇから」

「お!人間!やっと家から出て行く気か?」

「ばーか!ちげぇよ!」




靴紐をキュッと縛り、振り向きざまに私の頭を、くしゃりと撫でて、いつもの優しい笑顔で、家を後にして行った。



本当は、雑誌で見るような夢のようなお出かけや、手を繋いで歩いてみたいんですけどね…










どうやら、今の私は叶わぬ願いのようです。