彼は一年にして、ここ保健室という名の、お城の住人なのだ。 保険医は病人や怪我人が出た時くらいしか居ないし、カギも基本的には掛かってない。 まぁ、言ってしまえば無法地帯だ。 だけど、病人や怪我人をのぞけば彼以外がこのお城に足を踏み入れるコトはない。 ソレは、あたかも最初からそうであったかのように、そうでなければいけないというような、暗黙のルールがあるから。 この白い空間も、彼自身も、とても神聖なオーラを放っているから。