氷の華

テーブルに付き、水割りを作ってからの乾杯。


私用にと、宮口さんが頼んでくれたウーロン茶を一口飲む。


時間の問題とは言っても、未だ未成年である事に変わりはない。


この間のドンペリも、呑んだというよりは、口を付けたという表現の方が正しかったしね。


だから、キャストが呑めないハウスボトルを呑む宮口さんの存在は、実に有り難かったりもするんだ。


それほど時間を空けずに来店して下さるから、会話も広がりをみせて楽しいものが多くなっている。


そんな私達を余所に、新しく付け回しになった伊藤君が寄ってきた。


「蘭さん、十五番テーブルに野田さんです。」