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ゆらゆら揺れるカーテンの影に、
琉羽は目を覚ました。
隣のベッドの中に琉衣の姿はなく、
いつのまにか時計の短い針は8と9の間を指していた。
夏休みに入って今日で丁度1週間。
学校の時と何ら変わらず早起きな琉衣に反して
琉羽は寝坊気味だ。
ベッドから起き上がって
『るいとるうのへや』と丸文字で書いてある
部屋プレートの下がったドアを通り、
半開きのリビングへのドアをくぐった。
「おはよう琉羽」
「あら、やっと起きましたかぁ?このねぼすけ〜」
「あはは、おはよ琉羽」
寝ぼけ眼なままの琉羽を、
琉衣と、遠出用の服に着替えた父と
キッチンで朝食をつくる母が迎えた。

