いつだったかあなたは普通じゃないのよ、と友人に言われたことがあった。 両親の揃った家庭環境に優劣のつけようがない成績表、今時の女子高生と全く同じな制服姿、平均的な女子の身長、全てが平凡で構成されていると思っていた。 少し他と違うといえば、人よりも少し白い肌とサイボーグのようなこの顔立ちくらいだろう。 自分がおかしいなんて思ったこともなかった。むしろ普通すぎてつまらないくらいだと。 それでも、いつも隣にいた友人が不登校になったのを知らない自分は何かが欠如しているのだと、嫌でも分かった。