今宵の月のように

「み、宮本さん、今何時ですか!?」

そうだ、買い物に行こうとしていたんだった!

「えーっと…ああ、8時12分だな」

腕時計を見た宮本さんが私の質問に答えた。

当然、スーパーマーケットの営業時間は終わっている。

「うわーっ…」

私は両手で頭を抱えた。

「ど、どうしたんだよ?」

そんな私の様子に訳がわからないと言うように、宮本さんが聞いてきた。

「これから夕飯の買い物に行く予定だったんですよ…」

私は答えた。

「これからって、冷蔵庫は何にもないのかよ?」

「はい、飲み物以外何もありません…」

やれやれと息を吐いた私に、
「じゃあ、これから飯でも食いに行くか?」

宮本さんが言った。