最初の相手は飛行が使える3年生。


初っ端から大敵だ。


クラスのみんなにも既にどんまい、と励まされたが攻略法はもう見つけている。


私は深呼吸をして、トーナメント戦の時だけ置かれる、魔法使い達の世界で使われる特設ステージに登る。


相手は余裕たっぷり。



「君が落ちこぼれちゃん?可愛いし、これで魔法が使えたら彼女にしてあげたんだけどなー」



「はは……」



飛行が使えるから調子乗ってるけど、顔は至って普通、性格は人を見下す傾向にある、とモテ要素0。


こんなやつすぐ終わるわ。


審判の2年B組の魔法使いの声に合わせて、先輩は高さ50m辺りまで飛び、私は武器を構える。



「始めっ!!」