今度は日本を救います

笑わないよう下を向いて必死に堪えていると泣いていると勘違いしたようだ。



「こんなんで泣くとかだっさぁ!」



「ほらかわいそうだからまた今度にしよぉ?」



「そうだねぇ!じゃあ最後に、はいっ!」



やっと行ってくれる。


そう思ったら何かベチャッと頭の上に落ちた。


……お弁当を頭の上でひっくり返されたんだ。


そう理解するまで時間はかからなかった。



「キャハハハ!」



「きったなぁ!」



「ダイエットになるねぇ!」



大好きなお母さんが作ってくれたお弁当をひっくり返すのはやり過ぎじゃない?


しかも、やった本人は勿論、見ている人達も笑ってるってどういう事?


許そうと思ったけどやっぱやーめた。


私は銃を取り出し、空のお弁当箱を持ったギャルに向けた。



「な、何ぃ?私にそんなことしていいと思ってんのぉ?私火の魔法使えるんだよぉ?」



「だから何?あんた達は半径3cmくらいの小さい火の玉を作って遊んでたようだけど、こっちは人を殺す訓練してたんだよね。魔法を使えなくても小さい火の玉しか出せないあんたに負けるわけなくない?」



少し殺気を出して睨んだだけでもう怯んでる。


でもまだ強気でいられるようだ。



「お、落ちこぼれがどんなに頑張ったって私達には勝てないんだよ!」



「あはっ、じゃあ試してみる?私100m離れた5cmの的の中心に当てられるまで成長したんだけど……あぁ、でもあなたならなんとか出来るんでしょう?」



「そ、そんな嘘効かないわよ!!」



ギャル達はもう涙目だ。


こんなんでよく喧嘩売ってきたよね。



「じゃあいくよ?」



「っ今日は見逃してあげるわ!!行くわよ!!」



そう言ってギャル3人組は走って教室から出ていった。