今度は日本を救います

「あ゛ー……疲れたぁ……」



「早く食べたら?」



「花音冷たい……」



魔法を使えないと思われている私は周りの人に笑われ、バカにされている。


でもそんな中花音は変わらず接してくれた。


ちょっと塩対応だけど。



「途中から移動してたけどどうしたの?あんたのお兄ちゃん心配してたわよ」



「あー……」



花音は学年でただ1人、飛行を使える。


過保護なお兄ちゃんの事だ。


4時間目から裏庭に移動する私達を見て心配したんだろう。


移動した理由は、バンゲルによって使えるようになる14個の魔法を見せて欲しい、と頼まれたからだ。


なので私達は誰もいない裏庭に行って、気配遮断を使った。


実は、気配察知を使われると無効になる、というのは実力が同じ場合だけであり、たくさん訓練してきた私の方が実力はあるので効かない。


そして運良く魔法使いの中で気配察知を使える人はいないので、見せることになったわけだ。


ちゃんと佐伯さんの気配は私が消したよ。


私レベルになると半径10km以内なら消せるからね。


とまぁただそれだけなのだが、お兄ちゃんはかなり心配をかけたようだ。



「本当に過保護なのね」



「そうなんだよねぇ……」



この学校で飛行を使えるのは、花音とお兄ちゃんを除くと3人。


その人達はお兄ちゃんのことを尊敬していたが、あまりのシスコン振りにドン引きしていたそうだ。


なんか申し訳ない気持ちになる。