しばらくすると
サイレンの音が近付き
ナツメは警察を連れて
ヒメの元に到着。
「神崎!?」
ナツメもまた
ヒメの姿を見るなり
血相を変えた。
「何がどうなってんだよッ
なんでお前こんな…」
「ココまで来ると
もはや大事件だよね…」
『あはは…』と苦笑するしかなく
ナツメに『笑い事じゃない』と
怒られた。
この騒動で
外は野次馬で賑わっていて
そんな中でストーカー男は
複数の警察官に連れて行かれた。
「救急車呼ぶから
もう少しの辛抱な」
そう言ってナツメは携帯を取り出し
119番に連絡を入れる。
「ヒメちゃんごめんね。
俺がついていながら
もっと早く気付いていれば
こんな事になっていなかったのに」
申し訳なさそうに謝るシキに
ヒメも首を横に振り続けた。
「でも良かったよ。
副社長に何かあったのかと思ったから。
あの男、何するかわかんないし
殺されたらどうしようかと
本気で焦った…」
『何事もなくてホッとした』と続け
ヒメは胸を撫で下ろした。


