いつ・なぜ・どうやって
住所と氏名を調べたのか。
どこで会ったのか
思い当たる節を探しても
見つからない。
「いくら未婚で彼氏もいないとは言え
変なのに好かれるのはカンベンだよ」
そう独り言を呟きながら
手紙を破いてゴミ箱に捨てると
何事もなかったように忘れる事にした。
…しかし。
それは何も解決にはならず
3日後
またも届いていた。
内容は
趣味や好きなモノを聞き出そうとするもの。
「コレはストーカーなのか?
だとしたら、どうしっかなぁ…
監視カメラでも付けるか…。
それとも警察に相談…しても
事件性がなきゃ動かないっか…」
そうは言っても何か対策を、と
秘書室のパソコンのインターネットから
防犯グッズを検索する事、数時間。
「神崎?
どうした?」
「あ、社長」
防犯グッズ探しに
あまりに必死になりすぎて
いつの間にかナツメが
秘書室に入ってきていた事に
まったく気付いていなかった。
「何度もノックしたのに
返事がないから、いないかと思った」
「ごめん!
全ッ然聞こえてなかった…。
うわ!もうこんな時間ッ
次のスケジュールの確認するッ」


