―――翌朝7時。



昨日ナツメから
毎朝の出勤時間の早さを聞かされ
始発の電車にて会社に到着。


睡魔と戦いながら
1日の予定を確認して、溜め息。



「何コレ。
社長のスケジュールが
 とんでもないんだけど…」



パソコンで管理している社長の1カ月の予定。
1日ほぼ24時間365日
朝から夜まで仕事がギッシリと詰まっている。



「社長もアタシも
 過労死決定だな」



それだけでも
“社長”という仕事が
どれだけ過酷か思い知らされる。



「そろそろ時間か」



腕時計を確認してから
秘書室の隣にある社長室へと向かうが
ノックしても反応がなく鍵も掛かっている。
ヒメも合鍵は所持しているが
勝手に入る事に躊躇した。



「え?もしかして寝坊?」



ナツメが住んでいるところは
この会社のすぐ隣にあるマンション。

昨晩その情報は聞いていた。



「…起こせって事?
 まさか…ねぇ」



モーニングコールなんて頼まれていないし
そんな秘書業務は聞いた事がない。



…かと言って。
早速1つ目の予定時刻が迫っている。