恋をする、その先に…


「あんな可愛らしいコが
 ナツメの秘書だなんて
 彼も隅に置けないわね」



先程と同じように
またクスクスと嬉しそうに笑顔を見せるセナ。



「ヒメちゃんはいいコだよ。
 アイツのところで働き出して
 まだ日が浅いはずなのに
 仕事は出来るし、何より…」



言い掛けてシキは1度
言葉にするのをやめてしまった。



「…何より、何?」



もちろん中途半端の発言に
セナは続きが気になり聞き返すが
それが彼の思惑だった。



「あのコがナツメを支えてる。
 その証拠に
 最近のアイツは変わったよ」



セナがどんな表情や反応を示すのか
試したようにも思えた。


そしてその思惑に
見事にセナは――



「…そう。
 あのコが…」



完全に目が据わっていた。


それが何を意味をしているのか
シキはすぐに理解し
『ほら、本性が現れた』と心の中で嘲笑う。



「2人は…
 どんな関係なの?
 付き合っているの?」



やはり気になるのか
今度はヤケに攻めた質問をしてくる。



「さぁ?
 気になるならナツメ本人に聞いてみたら?」



釣ったくせに
それ以上は答えないシキは
まるで悪魔だ…。