恋をする、その先に…


「裏がありそうで
 マジで怖いよ、その手のタイプは」



その根拠がどこから来るモノか
いまいちわからないが
どうやらシキの中では確信しているらしい。



「ヒメちゃんも気を付けなね?
 ナツメが絡むと厄介だろうし」


「どうしてそこでアタシが出るの。
 それに社長は関係ないでしょ」



若干巻き込まれた発言に
苦笑してしまう。



「俺はヒメちゃんに
忠告しているんだよ?
関係ないかどうかは
 あの人次第だけど
 何があるかわかんないから」



脅しにも近い物言いに
ヒメは表情を強張らせてしまう。



「や、やめてよね。
 物騒な事言うのは…。
 アタシ、向こうに戻るね」



ホラー体験でも聞いたかのような
ゾッとした気持ちのまま
給湯室から出ようとした時だった―――



「やっほー」



鉢合わせになった
噂の元凶、セナ。



ヒメとシキが
その場で固まってしまった事は
言うまでもない。



「2人ともココにいたんだね」


「あ、はい。
 でもアタシはもう社長室に戻るので…」



なんとかこの場から逃げたいヒメは
『次のスケジュールを確認しないと~』と
バレる嘘を吐きながら
急ぎ足で去っていった。


残されたシキはと言うと…



(ヒメちゃんに逃げられた…)



完全に出て行くタイ