恋をする、その先に…


その頃
ナツメは墓の前で
手を合わせ
墓石を見つめていた。


すると。



「ナツメ?」



自分を呼ばれ
声のする方に顔を向けると
そこに立っていたのは…



「…セナ?」



長くパーマの掛かった黒髪に
小さい顔と長い手足の
モデルのようなスタイルと
整った顔立ちの女性。

彼女の名は
“柊 セナ”



「やっぱりナツメも
 ココに来てたのね」



墓石に近付き
ひまわりの花を
花立に生けた。



「あのコが好きだった
 ひまわり…」


「覚えていたんだ…」


「当たり前でしょ?」



セナは墓石に手を合わせると
ナツメと一緒に
墓地を後にした。



「どうしたんだ?
 急に…」


「そうよね。
 急に来たから驚いたわよね。
 でも、会いに来たのよ
 アナタに」



そう言ってセナは立ち止まり
先を歩くナツメもまた
振り返ってセナの目を見た。



「会いたかったわ
 ナツメ…」






この人物の登場により
ヒメとシキ、そしてナツメの関係が
大きく変化をもたらす要因となるとは
この時まだ誰も
知る由がなかった―――