――数分後



「やばッ!
 寝てしまったッ」



ハッと目が覚め腕時計を確認し
看病+昼寝で
思った以上に長居してしまった事に焦るが
一方で
自分に掛けられていたタオルケットが
目に留まった。



「副社長?」



起きているのかと
確認するために部屋を移動すると
ベッドにシキの姿はない。



「熱…下がったのかな」



さすがにそんなにすぐには
下がらないと思うから
どこに行ったのか気がかりでいると。



「あ、起きた?」



突然、後ろから声を掛けられ
ハッと驚き振り返ると
上半身は裸のまま
タオルで髪を乾かしているシキの姿が。



「なっ…」



イヤでも目に飛び込んでしまう肌。
細めのわりに意外にも筋肉があり
腕や腹部が締まっていて
思わず見惚れてしまいそうになる。



「俺の裸見て
 欲情した?」


「ビックリしただけ。
 まさか裸で現れるとは思わないでしょ。
 目のやり場に困るから
 先に何か着て」



『はいはーい』と
軽めの返答をしながら
洗面所へと戻っていった。



「ったく…。
 まぁ動けるくらい復活したなら
 良かったけど…」



熱が高かったため
心配していたが
少し安堵した。