どれほど怒ったのかは
ヒメはよくわからなかったが
自分のために
きっとすごく心配し
助けてくれたんだろうなと
その意外なシキの一面に触れ
少しだけ彼を見直した。
シキとナツメもまた
今回の事で
口には出さないが
心に誓っていた。
“ヒメを必ず守る”と―――
今回の事件が落ち着いたのは
約1カ月後だった。
ナツメも会社も
大事にならずに済んだが
東條社長との取引はナシとなる。
彼の会社は多額の損失を受け
大きな影響を及ぼし
この事件は幕を閉じたのだ。
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