「社長が謝らないでよ!
巻き込まれたなんて
思ってないんだから。
だからクビにするとか言わないでよね」
「神崎…
それでも大丈夫か?」
「当たり前。
新藤社長を守るのが
アタシ、社長秘書の役目。
頼りないだろうけど宜しくね」
きっとこんな命がけの仕事
秘書業務の域を超えている。
…にも関わらず
ヒメは案外前向きだった。
「ナツメ~大事にしなよ?
こんな頼もしい秘書」
冗談交じりに笑うシキに
ナツメは鼻で笑う。
「そうだな。
お前がキレると厄介だからな」
「何?何かあったの?」
ナツメがシキに発した言葉の意味が
ヒメにはなんの事かわからない。
「大変だったんだぞ。
完全に瞳孔が開いてたし。
どうやらシキは神崎に何かあると
まわりが見えなくなるらしいな」
「え…」
その答えはきっと
“ヒメに何かあるとシキがキレる”
言ってる意味はヒメ自身にも
理解出来た。
「うるさいなー。
余計な事は言わないでくれるかなー」
『その話は終了~』と
シキは話をはぐらかし
無理やり話題を変えてしまった。


