「ねぇ…もう限界なんだけど………」
夢希が立ち止まってしまった。
「まだ忍たちとも合流してないから半分も上ってない。上りの体力がないと予想はつくはずなのに、上に残らなかったのが悪い。たいして役にも立ってないのに」
「はっ?あんたねぇ……」
凌平に掴みかかりそうな勢いでキレる夢希。
「まぁまぁ!夢希、頑張ろ!凌平もいちいち、つっかかってこなくていいから!」
星奈が二人の間に立つ。
「休憩しねぇか?体力も限界来そうだし」
海の提案は花織によってバッサリ切り捨てられる。
「早く教室に着いた人が勝ちでしょう。休憩なんてタイムロスよ」
と。
「あーもう!ホントあんたって自己チュー!自分が体力有り余ってるからって人の気持ち考えもしないでさぁ!」
夢希と花織の相性は最悪のようだ。
「それはこっちのセリフ。自分が体力なくなったからって休憩って方が自己チューだと思うけど?」
「意味がわからない!それのどこが自己チューなの!自己チューなのはあんたでしょ!!」
夢希たちが立ち止まってケンカし出したから、横幅が人一人分しかない階段で止まることになる。
「休憩することによってタイムロスが生まれるわ。それだけじゃなく、上で待ってる人たちにも迷惑がかかるわ。そんなこともわからないの??」
「だったら先行けば!?こんなヤツと行動したくない!!」
「言われなくても行くし、私だってあんたと行動したくなんかないから」
花織は夢希を睨み付けて早足に階段を上り始めた。
「花織!待てよ!」
勝つには全員で教室に入らないといけない。
班員がバラバラに行動してたら勝てないのに。
海は花織を止めようと後を追う。
凌平はもちろん花織と一緒に行動中。
星奈も花織を追うことにしたようだ。
残ってるのは俺と夢希。



