……もう、終わっちゃうんだ。 心の中でそう呟いた時、 「着いたぞ。」 と部長が言って、こちらを向いた。 外を見れば、いつもの駅前ロータリーが夕焼けに染まっている。 その夕陽に照らされながら、私はあることを思いついた。 すぐさま、左手の腕時計を確認する。 よし、定時は過ぎている。 "仮"恋人になった部長に、小さな声を届ける。 「……要さん。 またどこか、一緒に行ってくれますか?」 今、どうしてもそう言いたくなった。 自分でも驚くほど、その言葉を紡ぐ私の声はひどく切実だった。