だから、心配しなくても大丈夫かな。
人の心配より、自分の心配した方がいいのかもしれない。
よしっ
行こう!
あたしは気持ちを切り替えて、先生の元へ走った。
でも、職員室には居なくて、校内探し回ったけどどこにもいなくて。
走り回ったせいで疲れたし…
「はぁ…もう、渡すなって事なのかな…」
本当に諦めて帰ろうとした、その時だった。
「……が、好きっ…です!」
外から聞こえてきた声。
誰かが告白してるようだった。
っ…
告白してるのは同級生では見た事ないから、きっと後輩だろう。
でも、その相手は、あたしがずっと探し続けた人だったんだ。
あたしが今いる場所は、校内で2階だ。
だから、2人ともあたしには気付いていない。
まさか、こんな場面を見てしまうなんて…
見るからに、あの子可愛いし、先生の好きそうなタイプの子だし。
すると、先生はふわっと笑った。
先生…もしかして、あの子のことっ…
気付いたらあたしの足は勝手に動いていて、その場から逃げ出していた。
まさか、見られていたとは気付きもせずに……


