「うぅ…ひっく……」


あたしは、誰もいない教室で1人泣いていた。



今頃、先生はあの子と…



あぁダメだ、想像しただけで涙が出てくる。






目の前には渡すはずだった紙袋。


はぁ…



袋から箱を取り出し、蓋を開ける。



結構、自信作だったんだけどなぁ…




あたしは1つ手に取り、口に運ぶ。


うん、美味しい…



そう思うとまた、少しずつ視界が歪んでくる。



そんな時だった。





バァンッ





勢いよく開けられた教室のドア。


「え……」




そこには、息を切らした先生がいた。