思わず、そのほのぼのさに「ククッ!」と小さく噴き出してしまった。
僕にとってはクラスの子達のどんな懸命な応援より、コリンちゃんの応援とか、魚の顔で大きな口をあけて応援してくれている、親友のかつお君の応援とかの方が何よりも嬉しくて、やる気を奮い立たせてくれた。
順子ちゃんと香織ちゃんのラリーはまだ続いていた。
「エイ!」
「ソレ!」
「エイ!」
「ハッ!」
「エイ!」
二人のラリーは同じテンポで交わされているようで、応援席のみんなが右から左へ、左から右へ、そしてまた右から左へと、みんな首をそろえて動かしているのがコッケイで、いつまでたっても終わらないんじゃないか?と思わされるようなリズミカルさがあった。
一瞬の事だった。油断して、ボーっとしていた5班の桜子ちゃん目掛けて順子ちゃんの投げたボールが飛んでいった。
「え?」
「あ!」
バシッ!
そして、審判の飯田君の口笛が鳴った。
「やったぁ!順子ちゃん、ナイスフェイント!」
「うわー、生意気にフェイントかけて、超汚い!」と、香織ちゃん。
「正攻法です。」とVサインの順子ちゃん。
続いて、一瞬外野の卓也君と目が合い、とっさの判断力で僕は卓也君にボールをパスし、卓也君が一瞬の魔球で、聖哉君をノックアウトした。
「やったぁ!!!」
阿吽の呼吸ってやつだった。けっこう気分が良かった。
4班の内野に卓也君が戻ってきて、5班の内野は学君と香織ちゃんの二人になって逆転して、これがキッカケで良い風がボク達の班に向いてきてくれたみたいだ。
このまま、時間が経過してしまえば僕達四班が優勝!ううん、5班全員、外野に送り込んでやる!もう、誰一人も外野に回されてたまるもんか!
そんなふうに、心に誓った割には、なぜか今度は学君と僕のラリーが始まった。
というか、学君は僕にライバル心を燃やしているだけあって、学君のボールは僕に回ってくるけど、僕自身も女の子の香織ちゃんにボールをぶつけるなんて、ついつい気が引けちゃって、どうしても学君にばかりボールを投げちゃう僕って、やっぱ、気が弱いのかな・・・。
そんな僕を見かねて、班の仲間達が騒ぎ出した。
僕にとってはクラスの子達のどんな懸命な応援より、コリンちゃんの応援とか、魚の顔で大きな口をあけて応援してくれている、親友のかつお君の応援とかの方が何よりも嬉しくて、やる気を奮い立たせてくれた。
順子ちゃんと香織ちゃんのラリーはまだ続いていた。
「エイ!」
「ソレ!」
「エイ!」
「ハッ!」
「エイ!」
二人のラリーは同じテンポで交わされているようで、応援席のみんなが右から左へ、左から右へ、そしてまた右から左へと、みんな首をそろえて動かしているのがコッケイで、いつまでたっても終わらないんじゃないか?と思わされるようなリズミカルさがあった。
一瞬の事だった。油断して、ボーっとしていた5班の桜子ちゃん目掛けて順子ちゃんの投げたボールが飛んでいった。
「え?」
「あ!」
バシッ!
そして、審判の飯田君の口笛が鳴った。
「やったぁ!順子ちゃん、ナイスフェイント!」
「うわー、生意気にフェイントかけて、超汚い!」と、香織ちゃん。
「正攻法です。」とVサインの順子ちゃん。
続いて、一瞬外野の卓也君と目が合い、とっさの判断力で僕は卓也君にボールをパスし、卓也君が一瞬の魔球で、聖哉君をノックアウトした。
「やったぁ!!!」
阿吽の呼吸ってやつだった。けっこう気分が良かった。
4班の内野に卓也君が戻ってきて、5班の内野は学君と香織ちゃんの二人になって逆転して、これがキッカケで良い風がボク達の班に向いてきてくれたみたいだ。
このまま、時間が経過してしまえば僕達四班が優勝!ううん、5班全員、外野に送り込んでやる!もう、誰一人も外野に回されてたまるもんか!
そんなふうに、心に誓った割には、なぜか今度は学君と僕のラリーが始まった。
というか、学君は僕にライバル心を燃やしているだけあって、学君のボールは僕に回ってくるけど、僕自身も女の子の香織ちゃんにボールをぶつけるなんて、ついつい気が引けちゃって、どうしても学君にばかりボールを投げちゃう僕って、やっぱ、気が弱いのかな・・・。
そんな僕を見かねて、班の仲間達が騒ぎ出した。

