午後の競技はドッジボール。

校庭に石灰で白いラインを引いて、風でラインが飛ばされないように、その上からジョウロで水をかけて行き・・・ドッジボールのコートを作った。

ボールは2学期の始まりに新しくおろしたての、空気がパンパンに入った、硬くて弾み具合も抜群の1球を使うことにした。

かつお君は応援側で、時間決め15分勝負。時間内に全員をやっつけるか、時間切れの場合はコート内の内野(ないや)人数をみて残ってる人数が多い方が勝ちのリーグ戦。

審査員には、オール負け組みの3班班長、飯田文彦君が推薦された。

飯田君はクラスの秀才君でもあり、学級会の書記でもあり、バスケットボールクラブでも先生がいない時に審判役をやったり、球技大会でも審判役を任されたりもした位、平等の目で試合を見ることが出来るという、信用のある子だから。

4年生までは同じ野球クラブで、5年生になってからバスケクラブに移ってしまった子なんだ。スポーツは万能って程でもないけど、選手になれなくてもいつも努力家で冷静で堅実な男の子。

3班が試合の時は僕が審判代理を務めた。

決勝直前までの成績を発表すると・・・、

1班―2班=2班勝利
3班―4班=4班勝利
1班―5班=5班勝利
2班―3班=2班勝利
休憩
1班―4班=4班勝利
2班―5班=5班勝利
1班―3班=1班勝利
5班―3班=5班勝利
休憩
2班―4班=4班勝利


一度も勝ち星を挙げられなかった3班がビリで、1班はブービーショー。
2班が第3位。
と、ここまでが確定してて、予想通りの負けず知らずの僕の4班と学君の5班が最終のドッヂボール一位決定戦を行うことになった。

もしもこれで負けたら、5班はリレーのリタイア事故にも負けずに奇跡の挽回、大逆転優勝となる。

でも、絶対に負けないからね。