天女のようにキレイな、半分透き通った・・・この世界の人間じゃない人。多分、異世界の人？桜の・・・精っていうの？・・・が、三人も。

『まさおくん、最後に私達に会いに来てくれたのね。』
『君たち・・・最後にまた会えて、ボク、嬉しい。』
『ええ、まさおくん、お友達と一緒に過ごせて、とても楽しそうよ。こんなまさおくんの姿、見ることが出来て、わたしたちも嬉しいわ。』
『うん、ボク、今、生きてた時よりスゴク楽しい時間を過ごしているんだ。思い出沢山作って、そしたらちゃんと天国へ旅立って行ける。』
『そう、清い心で天国へ行ってね。私達はあなたが天国へ行く日までこうして咲き続けているわ。』
『ありがとう・・・』

そう、ここはまるで、僕達だけの天国（パラダイス）だった。

「オレ、一生忘れない。この日のこと。」
と、学君がボーっとつぶやくと、「私もよ。」と、いずみちゃん。
「私だって！」と、ゆうちゃん。
「この日のこと、それと、まさお君のこと。絶対忘れない。」と、ジュンヤ君。

「オレ達、まさおとクラスメイトになれて、ホント良かったな。こんなスゲー思い出もらってさ、オレ達、まさおに何にもしてやれなかったのにさ、なんか、もっと早く、まさおと仲良くなってりゃよかったのに、オレ達ってガキで、ホントに小さかったな、心が。」
「学君・・・」
『学君、いいよ、もう。今日のこの日の思い出だけでもボク十分だよ。』
「オレらが十分じゃねぇんだよ！おまえとの思い出もっとほしいんだよ。」
『でも、ボクもうスグ天国行っちゃうし・・・』

そこで、学君は一瞬にして友達思いの優しい表情からガキ大将の表情に戻ってにやりと笑った。

「思い出といったら、待ってました！」
『え？』
「記念のギョタクだ！」
『ギョタク？　え？え？』
「皆、飯の時間終了。これよりまさおのギョタク取りの時間とする。」