「マジ?あの重たい魚抱えて、しかも両手を振って走る事もできないで、走りにくいくせに、あいつ早えぇー。」
「将太君イケイケーーー!」
等と、応援席も最高潮に賑わっていたらしい。
両手を振りながら全速力で走る敵と、ラグビースタイルで走る僕。どう考えてもハンデがありすぎ!だけど追い越されてたまるか!絶対絶対、勝つんだ!そう思って一生懸命走った。
『将太君、ボク、瞬きできないお魚です。風が目に刺さって痛いですーーー。』
「なにー?聞こえないー。あとでー。」
『あとでじゃなく・・・、さっきまでは背中が盾代わりになってて風もまともに受けてなかったけど、将太くん、今、もうダメ、風直撃で目が痛いんですけどーーー!!それにさっき転んだ時、目に入った砂が、眼球のウラにぃぃ・・・。』
「僕だって、今かつお君抱えて走りにくくて必死なんだから、黙ってて!」
『あうー、将太君のサド。止めて、マジ、目が痛いー。』
一瞬、後ろを振り向いたら、まだ二位との差があったから、僕はわざと走るスピードをゆるめた。
『もう、目がショボショボだよぉ。』
「ホントに、このままやめていいの?かつお君にとって最初で最後の運動会だよ?」
『ギ、ギブアップだよー。』
「意外と弱虫だね、かつおくん。」
『うぅ・・・』
「コリンちゃんがゴール前で待ってるんだよ。ギブアップって男らしくなくて、すげー情けなくね?」
『え?マジ?』
「コリンちゃん、ずっと一生懸命応援してくれてたのに、自らギブアップで負けちゃうんだ?それって男らしくないよねぇ。イノシシや熊と戦った勇ましいかつお君らしからぬことじゃない?」
『うぅ・・・。』
「本当に走るのやめていいの?」
『だ、だめ!僕やめない。コリンちゃーん!将太君、絶対走って勝って!行け、行くんだ将太君。走れーーー!!』
「おっしゃ!!」
どうだろう?この変わりぶりは。恋するパワーって侮れないな。
「将太君イケイケーーー!」
等と、応援席も最高潮に賑わっていたらしい。
両手を振りながら全速力で走る敵と、ラグビースタイルで走る僕。どう考えてもハンデがありすぎ!だけど追い越されてたまるか!絶対絶対、勝つんだ!そう思って一生懸命走った。
『将太君、ボク、瞬きできないお魚です。風が目に刺さって痛いですーーー。』
「なにー?聞こえないー。あとでー。」
『あとでじゃなく・・・、さっきまでは背中が盾代わりになってて風もまともに受けてなかったけど、将太くん、今、もうダメ、風直撃で目が痛いんですけどーーー!!それにさっき転んだ時、目に入った砂が、眼球のウラにぃぃ・・・。』
「僕だって、今かつお君抱えて走りにくくて必死なんだから、黙ってて!」
『あうー、将太君のサド。止めて、マジ、目が痛いー。』
一瞬、後ろを振り向いたら、まだ二位との差があったから、僕はわざと走るスピードをゆるめた。
『もう、目がショボショボだよぉ。』
「ホントに、このままやめていいの?かつお君にとって最初で最後の運動会だよ?」
『ギ、ギブアップだよー。』
「意外と弱虫だね、かつおくん。」
『うぅ・・・』
「コリンちゃんがゴール前で待ってるんだよ。ギブアップって男らしくなくて、すげー情けなくね?」
『え?マジ?』
「コリンちゃん、ずっと一生懸命応援してくれてたのに、自らギブアップで負けちゃうんだ?それって男らしくないよねぇ。イノシシや熊と戦った勇ましいかつお君らしからぬことじゃない?」
『うぅ・・・。』
「本当に走るのやめていいの?」
『だ、だめ!僕やめない。コリンちゃーん!将太君、絶対走って勝って!行け、行くんだ将太君。走れーーー!!』
「おっしゃ!!」
どうだろう?この変わりぶりは。恋するパワーって侮れないな。

