お風呂で語ったお父さんの話によると、スポーツというのは人生を凝縮したようなもので・・・、運動会とか、体育デー、中学校になったら中体連とか、高校ではインターハイとか、世界のオリンピックもそう・・・。大会と名の付くもの全ては、日頃の努力の成果を発揮できる場所で・・・、それに向けて努力して勝ち抜き、その一瞬に全てを賭けて戦い、どんな苦労も努力も、途中経過なんて関係あるようで関係ない。なぜなら結果が全てで、今、この時!という時に、勝たなければどんな努力も意味が無い。と、語ってくれた。

野球の顧問の井上先生が言う、負けても悔いのない試合をしろとか、戦うことに意義があるという言葉とは違い、僕にとってはお父さんの言葉の方がとても重く感じていた。

お父さんは僕に勉強しろと叱った事はなかった。
それは、僕が得意な事がスポーツだったから。

「自分が得意なコトを一生懸命頑張っていればそれで良いんだ。」と、いつも話してくれていた。

勉強ができることが頭が良いというのではなく、必用な時に必用なコトが出来ること。

今、何をするべきか。
これから何をしたいか。
それにはどうすれば良いか?
考えて行動できる人間になれ。

それは
スポーツにも生かされ、
将来社会に出ても
生かされる。

自分が一番大事だけど、
自己中になるな。

周りの人を大切に。
周りの人を守るために
何をしてあげられるか?

常に考える事。

今、大切なのは誰か?

お父さんが
今一番大切なのは、
お母さんと僕で、
お母さんと僕と
お父さんが
一生幸せに暮らせる
家を建てるために
会社で働いて、
東京へ単身赴任するんだ

と話してくれた。

それから・・・、お父さんが東京に行っている間、お母さんも忙しく働いて家を空けていても、ダダをこねてお母さんを困らせてはいけない。
お母さんが疲れている時は、僕がお父さんの代わりにお母さんをいたわってと・・・、一人の男として、お母さんを守る役割を与えられた。