「そりゃ、時間はかかるだろうけど・・・。それにほら、また、かつお君が生まれ変わってきてあげればいいじゃん?今度は兄弟の立場が逆になるだろうけど。」
『うん。慰めてくれて有難う。そうなれるといいな。ボク、お父さんもお母さんも勇気も大好きだから、また生まれてくるなら、この家の子に生まれたい。今度は元気な身体で。』
「そうしろよ。そしたら、年は離れてても、また、友達になろうね。」
『将太君、優しいこと言ってくれるじゃん。有難う。素直に嬉しいし。』
「じゃあさ、死んじゃった後に遺言ってのもなんだけど、そうだな、なんか、かつお君の今の気持ちとか代筆するから、うちに帰って家族宛に手紙でも書きとめておこうか?大事だと思うんだそういう気持ちを伝える事って。四十九日過ぎた後に、機会を見つけて、僕がおばさんに届けるから。」
 『それいいね。今なら生きてた時に言えなかった、伝えたい事、いっぱいあるから。将太君、頼りになるー。』

そうして、今日はうちに帰って、シリアスに“まさお君からの手紙”を代筆した。

その夜、なんとなく、頭がボーっとしてきて・・・。

「なんか、寒くね?」
『べつに・・・』
「もしかして、勇気くんの風邪、うつっちゃったかな?今日は、かつお君、海に送ってった後、おとなしく寝ておくわ。熱上がったら大変だもん。」
『そうしときなよ。』

やはり、不安は的中で、僕はそれから3日間寝込む事になる。