『いいわね。そういう優しいお友達って素敵ね。そういう優しい相手とツガイになれたら、きっと幸せになれるんだね。』
「ツガイ?!」
『!!』
『うん。そうよ。ずっと一緒にいられて、家族を作るのよ。かつお君みたいに心が優しい人はきっと温かい家族をつくれるわ。きっと家族皆が幸せになれるはずよ。』
「あ、コリンちゃん、それって・・・」
『わーーーーーーーーー!!!!!そ、そうだ、将太君、宿題!宿題しなきゃ。帰ろう!ね、帰ろうよ!!』
「なんでだよ、かつお君・・・せっかく、コリンちゃんが」
『いいから、早く!!』

突然、かつお君は、僕のリュックの中に全部隠れてしまって、出てこなくなった。

かつお君が取り乱している。ふと、気になってコリンちゃんを見てみたら・・・、コリンちゃんが、泣きそうな表情に見えた。僕の気のせいじゃないよね。

「コリンちゃん・・・。」
『もう帰っちゃうの?今来たばかりなのに。』
「今日は、ほんのちょっと寄っただけだから。」
『また会いに来てくれる?』
「うん」
『かつお君も?』
「勿論。来るよ。絶対。また来るよね、かつお君?」
『うん。多分・・・。』

顔も出さずに、リュックの中から声がする。

「多分じゃないだろ、絶対来るから、泣かないでねコリンちゃん。」
『ここで、待ってるわ。いつも。』
「うん、待っててね。またね。バイバイ!」