「わかった!

 他に好きな人がいるんだ!」


どやぁと効果音がつきそうな顔で言い放つチコ



………聞かれたくなかった



「誰だれ~?

 どんな人なの~?」




輝く宝石を見ているみたいな瞳が私に向けられる



「私もわからない…」



「え?」


「そもそも本当にいるのかさえ…」



「小説とか漫画とかの人なの?」