チコは公園のブランコに腰かけていた


「チコ!」


「……………」



聞こえているはずなのに,返事をしてくれない


それどころか,顔も上げてくれない




勝手にチコの隣のブランコに座り,チコに話しかける


「私,ちゃんと話しておきたいの

 お願いします」



頭を下げると,チコがどこを見ているのかわからない瞳を空に向けた




「アタシね………」




チコが話しはじめてくれた