【完】好きなんだけど、責任とってよ

｢でも莉子を想えば思う程思い出した。昔他の男の所に出ていった実の母さんのこと。｣


奈津の腕に力が入るのが分かった。


｢莉子とアイツは違う強くまたそう思うほど自分の感情が上手くコントロール出来なくなったし莉子と一緒にいるのが怖くなった。｣


愛おしい。素直にそう思った。


｢あの日も嫉妬で莉子になにするか分からなかった。｣


司の事かと納得した。


｢やっぱ嫉妬だったんじゃん｣

とニヤリと笑った。



｢莉子｣


｢ん？｣


｢俺でいいんだよな？｣


｢うんっ当たり前じゃん。好きになった責任取ってもらうんだから。｣


｢お前も俺を本気にさせた責任取れよ？｣



｢どんっとかかってきなさいよっ｣


奈津は腕の力を弱めると私の顔を覗き込んだ。


｢おもしれえ顔｣

そう言ってニヤリと笑った奈津は私にキスをした。