姫、私は誓います。

「すまないな、長らくお待たせして」

「構わないよ、皆がいたし」

彼女はそう言っているけど、どこか嬉しそうな雰囲気で俺は安心していた。俺はあの人ではなくあの人の妹である彼女に恋しているからだ。

「なぁ、俺のどこが良いんだ?」

お前を放っておいて姉の下に行った俺みたいな男が帰ってくる事を信じて待っている。そんな価値のある人間ではないのにどうして信じて待ってくれているんだ。

「嘘つけないから」

「は?」

「嘘つけないから、一緒にいやすい」

もしあの人ではなく彼女が姫になっていたとしたなら、俺の恋もあの人みたいにライバルが多かったのだろうか。