姫、私は誓います。

「俺は実家に帰る」

「遠い田舎町にでも・・・行きましょうかね・・・」

「港町にでも行こうかな・・・。姫と一緒に行った事なかったし」

ケイロビンさん、クラウドさんは何とか返事をしてくれていたけれどどこか上の空。ラークペイさん、ジンルークさん、ロンマニーさんは返事どころか見向きもしてくれなかった。きっと、仕えていた姫が亡くなったのにその後の事を口にするなとでも言いたかったのだろう。でも、姫を訪ねて帰ってきた俺たちを元国王の義弟が黙って置いておくはずがないだろう。早い内に決めた方が良い事くらい分かっているはずだ。もうこの城に住んでいた者たちとは住めないと。
彼らはこの城にいた植物人間に踊らされていた被害者。そして、あの義弟家族も植物人間に追い出された被害者。あの娘の服を脱がせたのは植物である証拠が見付からないかと思った結果だろう。