姫、私は誓います。

あれだけ大人びいた性格をしていてもやはり辛い事までは隠せない。ルークの言い分も分からなくはない。でも、分かっていても彼が心配だ。私に似ているから。私も姫が拠り所だったから彼の気持ちがわかる。

「もしこのまま目を覚まさなかったら後どれくらいだ?」

何かの覚悟を決めたような表情で聞いてくるラーク。正直、今は聞いてほしくなかった。医師だからこそ他よりも鮮明に分かる病状。言葉に出したくなかった。

「早くて3日、・・・持って7日です」

決して良い病状ではない。毒が全身に回り、指先が死にかけて体温も少しずつ下がり始めていた。そんな状態で無理に毒を消し傷んだ内蔵を修復。体には相当の負担があるはずだ。目を覚まし、食事が出来なければ人間ではない姫は一週間以内に亡くなる。

「分かった」