隊長は陸に着くと姫を抱いて医師の下へ走っていった。でも、ジンさんは持ってきた毛布を僕に被せて温めるとゆっくりと隊長の後を追った。医師の下へ着くと、隊長は深刻な表情で姫の手を握っていた。
「あなた、血液型は」
「俺はエルフです。姫を助ける事は出来ません」
一見、冷たく聞こえるジンさんの言葉。でも、僕の肩に回されたジンさんの腕には力が込められた。輸血がまだ必要なんだ。
「陸に上がればこっちのものです。僕が助けます。姫、待っててね」
口から真っ赤な玉を取り出して姫の心臓へ送り込む。僕の種族は特殊で、真っ赤な玉をその人の心臓へ送り込む事により、自分の命を半分与える事ができる。自分の寿命を縮める事によって相手の寿命を伸ばす事が出来たんだ。
今のケイにもそうするべきだったのか。
「あなた、血液型は」
「俺はエルフです。姫を助ける事は出来ません」
一見、冷たく聞こえるジンさんの言葉。でも、僕の肩に回されたジンさんの腕には力が込められた。輸血がまだ必要なんだ。
「陸に上がればこっちのものです。僕が助けます。姫、待っててね」
口から真っ赤な玉を取り出して姫の心臓へ送り込む。僕の種族は特殊で、真っ赤な玉をその人の心臓へ送り込む事により、自分の命を半分与える事ができる。自分の寿命を縮める事によって相手の寿命を伸ばす事が出来たんだ。
今のケイにもそうするべきだったのか。



