姫、私は誓います。

俺は確かにやり直したいと思っている。でも、レイアさんと会わなかった人生をやり直したい訳じゃないんだ。レイアさんと出会って、恋をして、専属の兵士になって。そこから誰も殺される事がない人生になるようにやり直したいんだ。
何人の心臓が止まる所を見てきたか分からないほどこの目で見て、一人一人の死んだ顔が脳裏に焼き付いている。ただ死に目に合う度、思い出す度に思うんだ。目の前で人が亡くなるなんて決して良いものじゃない。自分が無力で情けなくて悔しくて一緒に消えてしまえたらって何度も何日も嘆くんだ。火葬の火に飛び込んで一緒に焼かれてしまおうかなんて何度考えたか分からないさ。
そこから何年も何十年も苦しみを耐えていかなくてはいけない。乗り越えて笑えるようにならなくてはならない。残酷な世の中さ。どこに行っても、何をしていても。どこで生きていても、どこで死んだとしても俺は俺として笑っていなければならないんだからな。誰かの死に際なんて寿命でも会いたくないものなんだ。どんな理由でも辛いもんなんだよ。