俺が何て言おうとそばに置いておきたがる。何でなんだよ。

「教えてくれ。その人の事、もっと教えてくれ」

仲が良いじゃ済まされない。そんな何かがジンルークさんとラークペイさんの間にはある。もし俺がラークペイさんだったとしたら、そんな大切な友人を忘れてしまったという重い罪を背負わなければならない。でも、ジンルークさんがもし本当に友人なのだとしたら俺はその罪を背負っても構わないと思える。それくらい凄い人のような気がしたんだ。

「ラークはレイアさんか仲間の話しかしなくてな。だから、家族の事は何となくしか分かんねぇんだ」

「それでも構わない」

「母親は生まれてすぐ亡くなった。父親は5つの時に戦死。祖父母の家にいたが居づらくて10で兵士に入ったんだよ」