姫、私は誓います。

じゃあ何か。俺たちがどんな事をしようと他人事のように流していたランバートが、君の前では我が子を抱く父親のように色んな1面を見せてきたというのか。俺たちがどれだけひどい事を言っても顔色一つ変えなかったランバートが、君の前では怒り狂ったり泣きじゃくったりするとでもいうのか。7、8年一緒にいた俺たち以上に、君はランバートという人物を知っているというのか。

「ランバートにもちゃんと感情ってあるんだよ。ただ自分が存在してはいけない事を知っているから感情が出そうな時は皆と少し距離を置く。それがランバートの愛し方なの」

悔しいけれど納得できてしまう自分がいた。そう言われてみると、ランバートとの距離は知らない所で伸び縮みしていた気がする。きっと久し振りに会って距離が近くなった気がしていたのは、彼女の事でランバートの気持ちが高ぶっていたからかもしれない。彼女はただそばにいた訳ではないという事か。