姫、私は誓います。

クラウドさんはあっさりと国王の心を掴んだ。いや、もしかしたらレイアさんの捕獲に関わった俺たちも全員死刑台へ立たされるかもしれない。どうしたらいい。どうする気なんだ。

「俺が彼を連れていこう」

「すまない」

せめて、せめて俺のために悪役を演じてくれた二人のために何かしてやりたかった。だから、俺がラークペイさんを連れて国王の後に続こうと思ったんだ。長い付き合いの友達を殺されると分かっている場所へ連れていくのは苦であろう。そう思ったからだ。ラークペイさんとクラウドさんはそんな俺の言葉に少し安心したような表情を見せた。お互い、さすがにそこまでの荷を負わせたくなかったのだろう。ラークペイさんは小声で俺にこう言ってきたんだ。

「悪いな。後の事は頼んだ」

自分が死刑になる事を知っていたんだ。