姫、私は誓います。

「それは本当か」

あの時の義弟国王が他の国王と一緒に兵士たちの中から出てきた。

「はい!私がこの洞窟で彼女を匿っていた所、彼らに見付かり出てきた次第でございます!本当であればそのまま逃げようと思っていたのですが、この数の兵士相手では逃げ切れぬと判断致しました!」

ラークペイさんはウィルの事情を聞いてレイアさんの分身を捜す事になってからずっとこうするつもりだったのかもしれない。ジンルークさんだとレイアさんへの恋心ゆえに連行の途中で逃がし、自分が代わりになる事を選ぶはず。クラウドさんだとあの城までレイアさんを連れていき、無事執行はするけれどその後自ら命を断つ事を選ぶだろう。俺は途中でレイアさんから離れてウィルの所へ戻ってくるがゆえに無事執行されないかもしれない事を知っていた。
ラークペイさんは最初からお見通しだったんだ。自分が彼女を城まで送り届ける事が一番確実であると分かっていたんだ。