昔、見殺しにしようとした妹のお陰でこうなっているという事。そして、レイアさんが生きている限り妹が処刑されても無駄死にでしかなくなってしまうという事全部、自分のせいだったんだと。

「出るぞ」

逃げ出せないように封印魔法の掛かった鎖でレイアさんを縛り上げ、ラークペイさんに担がせた。そして、クラウドさんと一緒に出口までの道を破壊しながら洞窟をひたすら走った。ロンマニーさんの悲しみから逃れられればいいのにと願いながら目の前の瓦礫を退かしていく俺たち。
俺が誘っておいて本当に申し訳ないとは思っているんだ。俺が彼女から目を離したあまりにロンマニーさんがあんな目にあってしまった。もしあれが俺だったとしたら、重石をつけられていない限り死なずに登って来られたのに。なのにロンマニーさんが俺の代わりに彼女のそばにいた事によって命を落としてしまった。そして、彼女に心の傷を負わせてしまった。自分が情けなくて仕方がない。