姫、私は誓います。

昔の僕が思わないような事を思いながら、僕はレイア姫の腕をウィルの代わりに掴んだ。そして、出来るだけこのレイア姫がウィルの代わりに処刑台へ立ってくれる事を望んだ。確かにもうレイア姫が亡くなる所を見るのは嫌だけれど、何の罪もないウィルが殺されなければいけないのも嫌だった。だから、後はどうにでもなれと思って僕は二人とも助けようと思ったんだ。でも、そう上手くは行かないみたいだ。レイア姫を腰の高さまで引き上げると足場が崩れ、僕はどこかに掴まる事も出来ずに大きな穴に落ちてしまった。

「ロン!!」

「ロンマニー!!」

「ロンマニーさん!!」

皆の叫び声が聞こえる。僕を掴もうとする腕が見えた。でも、僕は一人で落ちていっていた。足場を崩したレイア姫は穴の上に立って狂ったように笑っていた。僕は何をしたかったんだろうって涙が出てきた。