姫、私は誓います。

もう何があってもレイア姫の事では悲しまないと思っていた。もうレイア姫への思いは断ち切れたのだと本当に思っていた。でも、例え分身だとしても、本人を目の前にするとやっぱり違ったみたいだ。またあの時のように抱き締めて欲しいって思ってしまった。もう一度僕を愛してほしい。愛おしそうに見つめてほしいって何度も何度も思ってしまっていたんだ。
僕はウィルをクラウドのいる方へ思いっきり突飛ばし、レイア姫とウィルを引き離した。仲良くなった友達と愛した人。二人を一緒に亡くすのはごめんだった。ケイの時にそれは痛いほど味わったからもう同じ痛みを感じたくはなかった。
きっとレイア姫もそれを望んでいると思ったんだ。妹を助けてくれてありがとうって、不意に掴んでしまっただけなんだって言ってくれると思っていた。でも、そこにいたのは僕の知っている優しいレイア姫ではなかった。そこにいたのは狂ったように高笑う、ただの化け物だった。
どうしても誰かを引きずり下ろしたいというのであれば、僕が行こう。彼女の代わりなら喜んで行こう。