姫、私は誓います。

反射的に拳銃を撃つと弾丸は撃った方向と反対側にいたランバートの右足に命中した。訳が分からず振り返るとそこにあったのはランバートの顔ではなかった。

「ロン・・・」

5年前までずっと会いたかったレイア姫の顔がそこにはあった。これがランバートの言っていた花粉で出来た分身なのか。姿形、何もかもが11年前のレイア姫にそっくりで自分の目を疑ってしまった。

「危ない！ウィル！」

不適に笑ったレイア姫は僕を通り抜けてウィルの腕を掴んだ。そして、穴の中にウィルを引きずり込もうとしたんだ。どうしてそんな事をするのだろうと思った。姉妹なら妹だけは生きてほしいと思うんじゃないかって。でも、レイア姫は不適な笑みを浮かべたまま掴んだウィルの腕を離さなかった。
僕はずっと、レイア姫の死を乗り越えたと思っていた。