姫、私は誓います。

僕たちは大きな穴がある広間みたいな場所で休憩する事にした。ジンさんは昔みたいに壁に寄りかかっていたけれど、ほとんど地べたに座って谷の住民にもらった食料を食べて体力を付けていた。もちろん、僕もクラウドに靴擦れを治してもらいながら体力を付けていた。

「どんな人だった?レイアさんって」

ふっと遠くを見ながらウィルがそう聞いてきた。僕は何も答えられなかった。僕にとってレイア姫は優しくてのんびりとした人だった。でも、ランバートに別れ際に言われてからは自分の気持ちに自信が無くなってしまっていたんだ。だから、ウィルの質問に何も返せなかった。

「どんな人・・・か・・・」

「呑気で子供っぽい人だったな。そこが慕われていたんだろう」

「人のために命を張れる人だった。かもしれないな」