姫、私は誓います。

「悪い、夜明け前には出るぞ」

「どうした、ランバート」

「町の霊気が変わった。鉢合せでもしたらヤバい事になりそうだ」

ランバートが霊に生かされている事はレイア姫に仕えていた皆が知っている。何万年も前に亡くなり、今も天に帰る事を許されていないという事や周りの感情の変化に敏感な事。許しを得る条件をクリアするために色んな依頼を受けてきた事すべて。

「ランバート、どこ?」

皆が寝静まった頃、丁度午前2時くらいだろうか。彼女が不意にランバートを呼んだ。月明かりに部屋が照らされ、真っ暗で何も見えない訳ではなかった。でも、彼女はランバートの名前を呼んで手を泳がせているだけで動こうとはしなかった。長旅で疲れていたのか、中々起きないランバートの代わりに寝付けなかった俺が返事をしてみた。